Movie diary

映画について考えたこと。

シン・ゴジラを見てみた

九月にシン・ゴジラを見てきたので、感想を書いておきます。

(ネタバレ含みます)

 

ゴジラの映画は初めて見たのですが、ゴジラが主役でアクション映画のように楽しむものかと思っていたら、人間ドラマが中心で意外でしたが、面白かった!

 

 

・自分が住んでいる東京都がぶっ壊れていくという衝撃

まずはなんといっても、東京都が壊滅していく、日頃歩いている道や仕事で行く場所が、壊されていくのは衝撃でした。3.11を意識してつくられているように思いましたが、私はそのとき東京にはいなかったので、この映画をみて、当時の混乱(政府の対応含め)はこんな感じだったのだろうか。。と想像。

 

あとは、ゴジラが襲撃した次の日に、何事もなかったかのように登校していく生徒や、働くビジネスマンをみて、避難ではなく、当然のように日常に戻ってしまう心理状態は危険だと思う反面、でも自分も普通に出勤しただろうな、、と。

避難していれば、そのあとゴジラが再度出現したときに逃げ惑う必要もなかった。でもそんないつも避難してばかりもいられない。。仕事もあるし、テレビでも問題ないと言っているし。。今後災害があったときに自分はどうするのか考えさせられた。

 

・主人公や国のために働く人たちの熱さに感動

あんなにも「日本」のためにと動く主人公に純粋に感動。

そしてそこまで「日本」のために動いてくれている人が現状どの程度いるのだろうか。。。という不安も少し抱きつつ、それでも「国のため」にある仕事を日々行い続けてくれている国家公務員の人たちの日々の苦労を思って涙がでた。

 

映画の最後に、倒れたゴジラの口の中に液体(なにか忘れました。。)を流し込むための役を買って出た人たちについては特に。泣けました。それこそ原子力発電所内での作業を、自分の命を削ってでも、やっている人たちが現状いるわけで。強い意志がなければそんな作業できません。尊敬と自分の無力さで泣けました。

 

 

・政府の判断とリスク

今回霞ヶ関で緊急時どのような対応が取られているのかなどが詳しく出ていて、とても興味深かったです。

「人が1人でも残っていれば、ゴジラに攻撃を行わない。」といった判断を行った部分が印象的で、これこそが目の前の1人を助けるために、100万人を巻き添えにするような結果を招いているように思えて、とても考えさせられた。でも自分が決断を迫られたら、同じように指示したのではないかと思う。。

 

ゴジラはあのときまだ、最終形態ではなかったし、攻撃に対してダメージを受けた可能性もある。もしそこで退治できていれば、東京はあそこまで壊滅状態にはならなかった。でもそれはあくまで可能性の話で、あの場面で攻撃することを選んだ結果、なんのダメージも与えられず、プラスして残っていた人に被害があった場合、決断した側は国民から総攻撃を食らう事は容易に想像できるし、決断した本人もとても胸を痛めただろう。

 

この場面は、お前ならどうする?リスクがとれるか?と言われているようでとてもつらかった。可能なら、ゴジラの口の中に液体なんて流し込む必要がないように事前に防ぐのがベスト。。でもそんな方法があったかはわからない。

 

 

そんなことを考えたゴジラでした。東京で平和に暮らしたいけど、何が起こるかわからん。。富士山噴火したらどうしよう。。とか不安にもなりましたが。アクションとしても迫力があって、面白かったし、映画館でみれてよかった!

 

 

 

◎ちょっとキャストについて

 

長谷川博己さんについては、「デート〜恋とはどんなものかしら〜」の高等遊民のイメージが抜けていなくて、、高等遊民が日本のために命はってる!!(;;)感涙。

という、非常に失礼な気もしますが、、そんな風に楽しんでました。

迫真の演技ですごくよかったです。

 

石原さとみさんは、最初の登場シーンは役柄と今までのイメージのギャップで、びっくり。でも、映画が進むにつれて徐々に慣れていき、最後はしっくり。でももうちょっとハーフっぽい感じでもよかった気も。

 

それにしても豪華キャストで演技が下手で気になる。。なんてことは全くなく。映画に入り込めたのもよかったポイントです。